パステルフォトとは淡い中間色で表現された写真で、写真では引き立て役としてよく使われるシャドウ(黒色)部分がないため、明るくやわらかいイメージを持ったものです。
ここでは、パステルフォトを撮るためのカメラ設定や、レンズの使い方について解説していきます。
カメラの設定
コントラストと彩度の設定が重要になりますので、自分のカメラではこれらの設定がどこにあるのか、まずは調べてみてください。
コントラストを弱く
パステルフォト撮影の画像設定でいちばん基本となる部分はコントラストの設定です。コントラストを弱くすることで、白飛びしない、そして黒つぶれしない画像となり、中間調で表現される部分が多くなります。
コントラスト設定は、ピクチャーコントロール(ニコン)、ピクチャースタイル(キャノン)、クリエイティブスタイル(ソニー)の設定で、さらに詳細を開くとここせ設定できます。オリンパスや富士フイルムのカメラではさらに、ハイライトとシャドウを別々に調整できますので、両方とも弱くなるように設定します。
コントラスト設定は、ピクチャーコントロール(ニコン)、ピクチャースタイル(キャノン)、クリエイティブスタイル(ソニー)の設定で、さらに詳細を開くとここせ設定できます。オリンパスや富士フイルムのカメラではさらに、ハイライトとシャドウを別々に調整できますので、両方とも弱くなるように設定します。
プラスの露出補正
プラス補正で明るめの画像が得られます。状況や好み、使うカメラによって変わりますが、プラス1〜2程度を目安にします。コントラストを下げた上でプラス補正をすることで、色にホワイトを混ぜたような、パステル調独特の色調になります。
彩度はやや高く
コントラストを下げることで、彩度がやや弱く感じられるようになるので、カメラの設定で彩度(色の濃さ)をプラスにします。彩度の設定はコントラスト設定と同じく詳細設定の中で調整する機種が多いです。
レンズの使い方
どのレンズでもパステルフォトは撮ることができますが、ボケを生かした写真を撮りたい場合は、望遠ズームレンズか、標準〜望遠の単焦点レンズが向いています。
ボケを生かすレンズ
ボケ部分はコントラストが弱くなり、パステルフォトには向いている脇役となります。特に、前ボケはうまく入れると背景ボケよりも柔らかさが得られますので、積極的に使いましょう。ボケが大きくなるレンズとしては望遠レンズや、絞り値が小さくなる単焦点レンズがあげられます。焦点距離が50mm程度のオールドレンズでも最初絞り値が小さいものが多いので、パステルフォト撮影には向いています。
パンフォーカスで撮る
絞り値を大きくしたボケがない写真(パンフォーカス)でも、コントラストや彩度をパステル調になるように設定することで、柔らかいイメージの作風になります。ボケがない分、構図で遠近感が出るように工夫することも大切です。また、カメラブレをあえて表現する手法もあります。
光を読む
写真の基本である光。パステルフォトを撮るためには、カメラの設定だけでなく、被写体にあたる光の質を見極めることも重要です。
柔らかい光と硬い光
曇天や薄曇りの日は光が柔らかく強い影が出ません。そのためシャドウとなる部分(写真にすると暗く写る部分)が少なく、パステルフォト撮影には向いています。対照的に晴れた日は、直射日光によって影がはっきり出る硬い光となります。硬い光の下では影の部分がしっかり黒く描写されるので、コントラストをさらに弱くするか、暗く写る部分を画面から外して、全体が中間調になる工夫をよりしなければなりません。
また、晴れた日でも日の出前後や霧の中、日没前後の光は柔らかく、撮影に向いています。
また、晴れた日でも日の出前後や霧の中、日没前後の光は柔らかく、撮影に向いています。